(5)ホスピタリティ

 ホスピタリティは、日本語にすると、おもてなしの心と訳される言葉ですが、営業やサービス職に限らず、すべてのビジネスマンが持つべきものではないでしょうか。

 実は、ホスピタリティは天性のものであり、研修で育てることは難しいとも言われています。しかし、事例を学ぶことにより、努力で工夫を取り入れることは可能です。

 以前、人事コンサルタントの方から興味深いお話を伺いました。

 アメリカの某エアラインのグループ面接で、1人ずつ一芸を披露してもらうことになったそうです。当然、受験者は必死にそれぞれ得意なことを披露していたのですが、採用担当者が見ていたのは、芸の良し悪しではなく、他の人が頑張っているときに、どんな態度で見ているかという点でした。

 相手の方に体を向けて真剣に見て、ライバルにも拍手を送れる人を採用したそうです。もともとの素質としてホスピタリティを持つ人が採用されたのです。この事例は、私にとっても非常に勉強になりました。世の中には、このように他人を見ている人もいると学び、それまでの態度を改めなければならないと思いました。

 どのようなビジネスでも、最近はクライアント・ファーストという言葉をよく耳にするようになりましたが、実際どうすれば、あなたの職場で実現できるのか、一緒に考えてみませんか?