(4)傾聴

 社会人のコミュニケーションで、最近注目されているのが傾聴のスキルです。どんなに商品知識のある営業マンでも、先にお客様のニーズを聞き出さなければ、商談を成立させることは難しいでしょう。

 クライアントから本音を聞き出すために、カウンセラーが使っているさまざまな傾聴のテクニックをあなたも使ってみませんか?

 初対面の相手から信用され、本心を話してもらうためには、ラポール形成が必要とされています。ラポールとはフランス語で「良好な関係」という意味です。カウンセリングや打ち合わせの時間はせいぜい1時間から1時間30分なので、あたまの10分ほどでラポール形成ができることを目標としています。

 そのために、カウンセラーがよく使う技法のひとつに、ペーシングというものがあります。簡単に言ってしまうと、相手が話しやすくなるために話すスピードをあわせていくのですが、ベテランカウンセラーになると、相手の呼吸に自分の呼吸を合わせているという方もいます。

 この他にも、短時間で相手にリラックスしてお話をしてもらえるような、さまざまな工夫があります。どのような職種の方でも、ときにはプライベートな人間関係でも役に立つスキルです。