(2)電話応対

 最近の若者は、固定電話を使用した経験が少なく、電話機の使い方から研修で教えてくれと言われることがあります。子供の頃から携帯が当たり前の方にとって、誰が電話を取るかわからない固定電話は、苦手だと感じる方が多いようです。電話が鳴ると、新人がスーッと席を立っていなくなるなんて話をよく聞きます。

 しかし、無駄に怖がる必要はありません。実は電話で使うフレーズにはある程度基本のパターンというものが存在し、いくつかのフレーズを覚えてしまえば、それほど難しい会話はありません。

 電話応対の講座で、ほとんどの学生さんが初めて使う謙譲語は「申し伝えます」という言葉です。実は、私も社会人になってから初めて知りました。

 新人の頃に、アナウンス部で電話を取っていた私(日下)の会話を、当時の部長が聞いていらしたようです。電話を切ったとたんに「『伝えておきます』ではなく『申し伝えます』だろう」と注意を受けました。無知って怖いですね。教えてくださった当時の部長には、今でも感謝しております。

 この他にも「復唱させていただきます」や「わたくし、〜が承りました」など、電話で使う定形のフレーズがいくつか存在しています。電話の前で受話器を取るのをためらっている方は、一緒に練習してみませんか?